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今日は数日ぶりに、秋のすがすがしい晴れ日となりました。
そして今日はANZAC(アンザック)デー、ニュージーランドはまたまた休日です。
今朝は夜明け前から、国家行事が首都ウェリントンとオークランドを中心に行われ、多くの関係者や遺族が参加されます。
では、今日はこのANZACデーについてひも解いて行きましょう。
ANZACという名前の由来
私はニュージーランドに来るまで、この日のことを全く知りませんでした。
簡単に言うと、第一次世界大戦のガリポリ(トルコの西部:トルコ名はチャナッカレ)の戦いで尽力した兵士やその他の人々への追悼日です。
実は、トルコのチャナッカレ、正確には戦場となった対岸には以前、旅行で行ったことがあったんですよ。
まさか、その後ニュージーランドに住むことになるなんて、当時は思ってもいませんでした。
ANZACはAustralia and New Zealand Army Corps.の省略形で、このANZACがトルコのガリポリに上陸した日が、今から104年前の4月25日だったことにちなんでいます。
なので、ニュージーランドだけでなく、近隣のオーストラリアやクック諸島、サモア、ニウエそしてトンガといった国々でも、この日は休日だということを、以前サモア人の同僚が教えてくれました。
当時の大英帝国の支配下にあった国々から、たくさんの兵士が遠く海を渡り、ヨーロッパまで向かって行ったわけですね。
でもオスマントルコ帝国が強すぎたようです...
今年は、英国ウィリアム王子が国家行事参加のために、現在ニュージーランドに滞在中です。
ウイリアム王子は、先月テロが起きたクライストチャーチにも向かいました。
ポピーの花
秋口にヨーロッパに行くと、市民が戦没者の象徴とされるポピーの花のブローチを売って寄付を集め、その寄付した人々はブローチを胸につけて、第一次世界大戦の戦没者追悼を行います。
これは、11月11日の大戦終結に基づいています。
一方ニュージーランド、そしておそらくお隣オーストラリアでは、むしろ今日このANZACデーの為に、同様の寄付活動を通じて、ポピーのブローチを付ける人を多く見かけます。
まあ南半球は季節が逆なので、今が秋ですが...
夜明けからDawn Serviceと呼ばれる式典が、首都ウェリントンとオークランドのナショナルメモリアルタワー前で始まり、終日に渡って国内各地で公式行事が続きます。
ANZACビスケット
ニュージーランドやオーストラリアに滞在したことがある方々は、ANZACビスケットを食べたことがあるかもしれません。
オーツとココナッツ入りのかなり大きなビスケットなのですが、けっこう固めでコーヒーや紅茶に浸しながら食べる人もいます。
スーパーマーケットでは、通年で販売されています。
でもこのビスケットは、もともと残された奥さん達が戦場の愛する夫や息子の為に焼いて送ったという、切ない歴史あるお菓子なのです。
そのため、卵など傷みやすい材料を一切含まず、栄養価も高いオーツとココナッツを入れたわけですね。
ANZACデーが近づいてくると、手作りする人も多いですし、町中できれいにラッピングされたものを買うことも出来ます。
ちなみに今日は、スーパーマーケットや家電量販店などは午後1時開店なので、朝はゆっくり過ごし、午後からお買い物というパターンの人が多いです。
商魂たくましい所は、こぞってANZACデーセールをやっていますので。
ではまた明日!
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