Kia Ora! 今日もお越し頂きありがとうございます。
ニュージーランドでは昨日、国会で新年度の予算発表がありました。
ところが、予算案作成に関わった国会議員によって、なんと発表前に情報が流出していたことが発覚!
当人は議員辞職に追い込まれる事態にまで発展。
まぁ、当然でしょうが...
国会では予算配分の不満と合わせ、なにかと物議を醸す結果となりました。
どこに国でも有りがちですね(笑)。
5月30日はハーバーブリッジ開通記念日
そしてもう1つ、昨日はオークランドのハーバーブリッジの開通記念日でした。
ハーバーブリッジと聞くと、シドニーのアーチ型鉄橋を思い浮かべる方が多いと思います。
ニューイヤーのカウントダウンの映像でも有名な、華やかな橋 🌉
私もシドニーで飛行機の長い乗り継ぎ待ちがあった時、歩いて渡ってきましたよ♪
オペラハウスを空から見渡せるし、最高でした。
でも、ここニュージーランドでは、ハーバーブリッジと言えばオークランドの橋を連想するのが一般的。
渋滞の名所で悪名高いせいもありますが...
この橋、開通は1959年とけっこう古いんですよ。
当時、まだオークランドも静かな街だった頃、ノースショアと呼ばれるオークランド北部の住民が、家畜の運搬などを楽にするため、橋建設を切望して出来たそうです。
ちょうど10年前、私がニュージーランドの郵便局で買った記念切手の台紙です↓↓
懐かしい...
詳しいニュースはこちら↓↓
日本の技術で橋の幅が2倍に!
ある日、ひょんなことから当時住んでいた土地の、ニュージーランド人の友達が、ハーバーブリッジのニックネームを教えてくれました。
「日本人が、クリップみたいに新しい橋を付け足して幅を広げたから、ニッポンの『クリッポン』て言うだよ!」
クリッポンは正確には英語の『Clip on』から来ているんですね。
ある程度年齢の行ったニュージーランドの方なら、この愛称を知っているはず。
今でこそ、シドニーのハーバーブリッジの影に潜んで脇役のオークランドハーバーブリッジ。
でも、建設当時や橋拡張工事では、ニュージーランドのセンセーショナルな出来事だったこと間違いなしです。
当時の開通式の映像は、一大イベントという感じ。
どうやら、初期の建設段階で予算をケチってしまい、車道4車線にとどめ、歩道も自転車道もなしとしたことがアダとなり、わずか10年で橋幅拡張の必要性に直面する事態に。
橋開通後、オークランド北部の経済発展は目覚ましく、人口も増え続け、交通量があっという間に3倍になってしまったとか。
そこで危機に陥ったニュージーランド政府は、国際入札という手法で、日本の石川島播磨重工業(IHI)を選定したわけです。
IHI 技報 Vol. 5, No. 3 (2011) によると、石川島播磨重工業にとっても“海外初の大規模な工事”だったそうです。
まだ戦後20数年の当時、この工事が日本の土木工事技術力の高さを世界に知らしめるきっかけの1つとなったことでしょう。
実際、オークランドのハーバーブリッジ拡張工事に使われたのは、東京の佃大橋建設に使われた画期的な技法『大ブロック工法』を改良したものだそうです。
高度成長期の中、東京オリンピックの需要から考案された、安全で早い建設工法。
日本の得意分野ですね♪
オークランド・ハーバーブリッジの未来
残念ながら、歩道も自転車道も付けず、自動車専用道路として完成してしまったハーバーブリッジ。
現在まで、オークランド・マラソン大会といった特別なイベントでもない限り、歩いたり自転車で渡ることは出来ません。
でも最近になって、『ハーバーブリッジ・エクスペリエンス』と銘打ったスリルの鉄橋ウォークやニュージーランドのお家芸『バンジージャンプ』が楽しめるアトラクションが出来ました。
興味のある方は、こちらのオフィシャルサイトからどうぞ↓↓
でも上記のサイト、英語と中国語のみなんです 😕
今のニュージーランドを物語っていますね。
英語に自信のない方は、こちらのサービスがおすすめ。
無料で旅行プランを立ててくれ、日本語で現地の旅行会社との橋渡しをしてくれますよ↓↓
そしてもう一つ朗報が❤
すでに老朽化してきてハーバーブリッジですが、どうやら渋滞緩和を狙って歩道と自転車道をクリッポンするゾ!という具体案が出てきました。
早けれは来年にも着工される見通しです。
全長1キロちょっとの橋なので、橋を歩いて風光明媚なオークランドを見渡すのも夢ではなさそうですね♪
ふと思ったのですが、当時建設に関わった石川島播磨重工業の方々は、当時のオークランドでどんな日々を過ごされていたのかな...
まだ日本人の移住者も少なかったでしょうから、まさにニュージーランド暮らしの大先輩ですよね!?
何十年経っても残っている物をつくることに携わる醍醐味を味わえる人々。
尊敬の念でいっぱいです。
では、また明日!
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